内定者フォロー事例|調査で分かった学生が嬉しかった施策とは?

2026/08/03

内定者フォロー事例|調査で分かった学生が嬉しかった施策とは?

売り手市場が続くなか、多くの企業が内定辞退の防止に頭を悩ませています。
効果的な内定者フォロー施策は、学生の不安を解消し、入社意欲を高めるために不可欠です。
近年の調査では、学生が本当に「嬉しかった」と感じるフォローには共通のポイントがあることが分かってきました。

この記事では、内定者フォローとは何か、その重要性から、学生の本音に基づいた具体的な成功事例、避けるべきNG例までを網羅的に解説します。

この記事でわかること
・ 内定辞退の現状と、内定者フォローを行うべき3つの目的
・ 学生が抱える不安と、本当に「嬉しかった」と感じる施策の共通点
・ 関係構築や企業理解など、目的別にすぐ実践できる施策の具体例
・ 効果を最大化するために押さえるべき、内定者フォロー成功のポイント

内定辞退を防ぐために知っておきたい、内定者フォローの重要性

内定者フォローは、企業が内定を出した学生に対して入社までの期間に行うコミュニケーション活動全般を指します。
その重要性は年々高まっており、単なる内定辞退の防止策にとどまらない、戦略的な人事施策としての必要性が増しています。
学生は複数の内定を保持しながら就職活動を終えるのが一般的であり、企業は選ばれる立場にあるからです。

入社までの期間に学生の不安や疑問を解消し、自社への理解と共感を深めてもらうことが、入社後の定着と活躍にも繋がります。

売り手市場で深刻化する内定辞退の現状

近年の新卒採用市場は、学生優位の「売り手市場」が続いており、多くの企業にとって内定辞退は深刻な経営課題となっています。
複数の企業から内定を得た学生が、より良い条件や自分に合うと感じる企業をじっくりと比較検討するため、内定を出しても承諾に至らなかったり、一度承諾した後に辞退されたりするケースが後を絶ちません。
この状況は、採用計画の未達に直結し、事業計画にも影響を及ぼす可能性があります。
時間とコストをかけて採用した人材を確実に迎え入れるためにも、内定辞退を防ぐ取り組みは喫緊の課題といえます。

企業が内定者フォローを行うべき3つの目的

企業が内定者フォローに取り組むべき目的は、主に以下の3つに集約されます。
第一に「内定辞退の防止」です。これが最も直接的で重要な目的であり、学生との継続的な接点を通じて、入社への意思を固めてもらう必要があります。

第二に「入社意欲の向上と早期離職の防止」です。会社の文化や働く人々への理解を深めることで、入社後のギャップを減らし、エンゲージメントを高めます。
第三の目的は「入社後のスムーズな立ち上がりの支援」です。社会人としての心構えや基礎的なスキルを学ぶ機会を提供し、即戦力化を促すこともフォローの重要な役割です。

【内定者の本音】入社前に抱えがちな3つの不安と解消法

効果的な内定者フォローを企画するためには、まず学生がどのような不安を抱えているのかを理解することが不可欠です。
内定期間中の学生は、期待とともに様々な不安を感じています。
主な課題として「人間関係」「企業の選択への迷い」「仕事内容への懸念」の3つが挙げられます。

これらの不安を解消する方法を施策に組み込むことで、学生のエンゲージメントを高め、内定辞退を防ぐことができます。

不安①:新しい職場の人間関係や社風に馴染めるだろうか

内定者が抱える最も大きな不安の一つが、人間関係や社風に関する課題です。
特に、上司や同僚と良好な関係を築けるか、組織の雰囲気に自分がフィットするかといった点は、入社後の働きやすさに直結するため、多くの学生が気にしています。

この不安を解消するためには、内定者懇親会や先輩社員との座談会など、社員や同期と直接交流できる機会を設けることが有効です。
社員の人柄や職場のリアルな雰囲気に触れることで、学生は安心感を得て、入社後の自分を具体的にイメージできるようになります。

不安②:この会社を選んで本当に正しかったのかという迷い

複数の企業から内定を得た学生ほど、「本当にこの会社で良かったのだろうか」という、いわゆる「内定ブルー」に陥りがちです。
友人やインターネット上の情報に触れることで、他社の魅力が大きく見えたり、自社のネガティブな情報が気になったりして、選択に迷いが生じるのがこの課題です。

この不安を解消するには、自社のビジョンや事業の魅力を改めて伝え、ここで働くことの意義や価値を内定者に再認識してもらうことが重要です。
経営層からのメッセージや、やりがいを持って働く社員の姿を見せることで、学生の迷いを確信に変えていくアプローチが求められます。

不安③:入社後の具体的な仕事内容やキャリアへの懸念

入社後のミスマッチを恐れる学生にとって、具体的な仕事内容やキャリアパスに関する課題も大きな不安材料です。
説明会で聞いた情報だけでは、日々の業務の実態や求められるスキル、将来のキャリアの展望までを具体的に想像するのは難しいものです。
この懸念を払拭するためには、仕事のリアルを伝える情報提供が鍵となります。

職場見学や社員への密着取材動画、内定者インターンシップなどを通じて、仕事の良い面だけでなく大変な面も含めてオープンに伝えることで、学生は納得感を持って入社準備を進めることができます。

調査データで判明!学生が「本当に嬉しかった」内定者フォローのポイント

各種機関が実施したアンケート調査を見ると、学生が「本当に嬉しかった」と感じる内定者フォローにはいくつかの共通点が見えてきます。
多くの学生が求めているのは、豪華なイベントや一方的な情報提供ではなく、企業側の丁寧で誠実な姿勢が伝わるコミュニケーションです。
特に、社員や同期とのリアルな交流、個別のケア、そして入社後の働き方が具体的にイメージできるような情報提供が高く評価される傾向にあります。

社員と直接話せるリアルな交流の機会

多くの学生が「嬉しかった」と回答するのが、現場で働く先輩社員と直接話せる機会です。
座談会や食事会などで、年齢の近い先輩社員から仕事のやりがいや大変さ、プライベートとの両立といったリアルな話を聞けることは、会社への理解を深め、入社後の働く姿を具体的にイメージする上で非常に有益です。

人事担当者からでは聞けないような本音の情報を得ることで、学生は安心感を抱き、企業への信頼を高めます。
形式的な説明会ではなく、双方向でカジュアルな雰囲気のなかでの交流が特に喜ばれます。

同期とのつながりを深められる懇親会やイベント

入社前に同期となる内定者同士のつながりができることも、学生にとっては大きな安心材料です。
「嬉しかった」という声が多い懇親会やグループワークなどのイベントは、同じ状況にある仲間と交流し、連帯感を育む絶好の機会となります。
特に入社への不安や期待を共有できる仲間がいることは、精神的な支えになります。

企業側がこうした場を設けることで、学生は「歓迎されている」と感じるとともに、組織への帰属意識を高めることができます。
オンライン、オフラインを問わず、内定者同士が気軽にコミュニケーションをとれる場作りが重要です。

「歓迎されている」と実感できる個別のコミュニケーション

一斉送信のメールや画一的な対応ではなく、一人ひとりに向けられた個別のコミュニケーションは、学生の心に強く響きます。
例えば、最終面接のフィードバックを個別に伝えてくれたり、人事担当者が定期的に電話やメールで状況を気遣ってくれたりといった対応は、「自分をしっかりと見てくれている」「大切にされている」という実感につながり、学生が「嬉しかった」と感じるポイントです。
こうした丁寧なやり取りを通じて信頼関係を築くことが、他社との差別化を図り、入社意欲を高める上で非常に効果的です。

入社後のミスマッチを防ぐためのオープンな情報提供

企業の魅力的な側面だけでなく、仕事の厳しさや課題といったリアルな情報をオープンに提供することも、結果的に学生の満足度に繋がります。
入社前に具体的な仕事内容や働く環境の現実を知ることで、学生は自身のキャリアについて真剣に考えることができ、入社後の「こんなはずではなかった」というギャップを防げます。

企業が正直な情報開示をすることは、学生に対する誠実さの表れと受け取られ、長期的な信頼関係の構築に寄与します。
透明性の高い情報提供は、学生が納得して入社を決断するための重要な要素です。

【目的別】すぐに実践できる内定者フォローの具体事例15選

ここでは、内定者フォローの具体的な施策案をいくつか紹介します。これらの事例を参考に、自社の課題や内定者の状況に合わせて、効果的なフォローアップ計画を立てるためのヒントとしてください。オンラインで実施できる方法も多く含まれているため、状況に応じて柔軟に採り入れることが可能です。

関係構築|内定者同士・社員との交流を深める施策事例

入社前の不安を解消し、帰属意識を高めるためには、社員や同期との良好な関係構築が欠かせません。
この目的のための施策は、内定者が安心して入社日を迎えられるように、人的なつながりを築くことに焦点を当てます。

オンラインと対面を組み合わせながら、コミュニケーションが活発になるような場を設計することが重要です。

内定者懇親会・食事会で一体感を醸成する

内定者懇親会や食事会は、関係構築の定番かつ効果的な施策です。
内定者同士が顔を合わせ、リラックスした雰囲気で交流することで、同期としての連帯感が生まれます。
また、先輩社員が参加することで、学生は社内の雰囲気を肌で感じ、直接質問する機会も得られます。

オンラインで開催する場合は、少人数のブレイクアウトルームを活用して、全員が発言しやすい環境を整える工夫が有効です。
食事や飲み物を事前に宅配するなどの工夫も、参加満足度を高めます。

先輩社員との座談会やメンター制度で不安を解消する

年齢の近い先輩社員との座談会は、内定者が抱える細かな不安や疑問を解消するための有効な施策です。
少人数のグループで実施することで、内定者は気兼ねなく質問でき、社員も自身の経験に基づいたリアルなアドバイスがしやすくなります。
さらに一歩進んだ施策として、内定者一人ひとりに先輩社員をメンターとして割り当てるメンター制度も効果的です。

定期的な面談を通じて、個別性の高い悩みにも寄り添うことができ、内定者に深い安心感を与えます。

経営層も参加する交流会でビジョンを直接伝える

経営層が参加する交流会は、内定者にとって企業のビジョンや将来性、そしてトップの価値観を直接知る貴重な機会です。
社長や役員から直接、事業にかける想いや内定者への期待を語ってもらうことで、学生は「この会社の一員になるんだ」という意識を強く持ち、働くことへのモチベーションを高めます。

この施策は、内定者に特別感を与えるとともに、企業の方向性への深い理解と共感を促す効果が期待できます。

チームビルディング研修で同期との絆を育む

ゲームやワークショップ形式のチームビルディング研修は、楽しみながら同期との絆を深めることができる施策です。
共通の目標に向かって協力し合う体験を通じて、自然なコミュニケーションが生まれ、相互理解が深まります。
例えば、ビジネスゲームやグループでの課題解決ワークは、協調性や問題解決能力といった、入社後に求められるスキルの疑似体験にもなります。

こうした共同作業は、一体感を醸成し、強固な同期ネットワークの土台を築きます。

企業理解|会社の魅力を伝え、入社後のイメージを具体化する施策事例

内定者が入社への意思を固めるためには、企業や仕事への理解を深め、「ここで働きたい」という気持ちを醸成することが重要です。
この目的の施策は、パンフレットやウェブサイトだけでは伝わらない、企業のリアルな魅力を伝え、入社後の働き方を具体的にイメージしてもらうことに焦点を当てます。

オフィス・工場見学ツアーで働く環境を体感してもらう

実際に働く場所を見学するオフィスツアーや工場見学は、内定者が働く環境を具体的にイメージするための効果的な施策です。
デスク周りの雰囲気、社員が休憩するリフレッシュスペース、製造現場の活気などを直接体感することで、自分がその一員として働く姿をリアルに想像できます。
また、見学中に社員が仕事内容を説明したり、質疑応答の時間を設けたりすることで、企業理解を一層深めることが可能です。

内定者限定の社内報やWebコンテンツで特別感を演出する

内定者だけがアクセスできる社内報やWebコンテンツを定期的に配信する施策も有効です。
社員紹介リレー、プロジェクトの裏側、会社の最新ニュースなどを共有することで、内定者は企業の「今」を知ることができます。
限定公開にすることで、「自分たちは特別な存在として迎え入れられている」という特別感を演出し、帰属意識を高める効果があります。

コンテンツを通じて継続的に接点を持つことで、内定期間中のエンゲージメント維持に繋がります。

社員密着ドキュメンタリー動画で仕事のリアルを伝える

一人の社員の1日に密着したドキュメンタリー動画は、仕事内容のリアルを伝える上で非常に効果的な施策です。
朝の出社から会議、顧客との商談、退勤後の過ごし方までを映像で見せることで、内定者は仕事の流れや職場の雰囲気を疑似体験できます。

インタビュー形式で仕事のやりがいや大変な点を語ってもらうことで、より深く多角的な企業理解を促します。
テキスト情報だけでは伝わりにくい、仕事の臨場感や社員の情熱を伝えるのに最適な方法です。

自社製品・サービスのプレゼントでファンになってもらう

自社の製品やサービスを内定者にプレゼントするのも、ユニークで記憶に残りやすい施策です。
実際に製品を使ったり、サービスを体験したりすることで、その良さを実感し、自社への愛着が深まります。
これは、内定者を「未来の社員」としてだけでなく、「大切な顧客・ファン」として捉える姿勢を示すことにも繋がります。

製品への理解が深まることで、入社後の業務に対するモチベーション向上も期待できます。

スキルアップ|入社後のスムーズなスタートを後押しする施策事例

入社後の活躍に対する不安を軽減し、スムーズなスタートを支援することも内定者フォローの重要な役割です。
この目的の施策は、内定者が社会人としての準備を主体的に進められるように、学習や成長の機会を提供することに焦点を当てます。
ただし、学業に支障が出ないよう、負担には十分配慮する必要があります。

内定者アルバイト・長期インターンシップで実務を体験する

内定者アルバイトや長期インターンシップは、入社前に実務を体験できる貴重な機会を提供する施策です。
実際の業務に携わることで、仕事への理解が深まると同時に、社員との人間関係も構築できます。

学生にとっては、自身の適性を見極め、入社後のギャップを最小限に抑えることができるというメリットがあります。
企業側も、内定者のスキルやポテンシャルを早期に把握できるため、配属計画などに活かすことが可能です。

eラーニングで社会人としての基礎知識を習得する

eラーニングは、時間や場所を選ばずに学習できるため、内定者向けのスキルアップ施策として非常に有効なツールです。
ビジネスマナーやPCスキル、情報セキュリティといった社会人としての基礎知識を網羅した講座を提供することで、内定者は自分のペースで入社準備を進めることができます。
企業側で学習コンテンツを用意することにより、内定者全員の知識レベルを一定水準に引き上げ、入社後研修の効率化にも繋がります。

資格取得支援制度で自律的な成長を促す

業務に関連する資格の取得を支援する制度も、意欲の高い内定者に響く施策です。
例えば、ITパスポートやTOEIC、簿記などの資格取得にかかる費用を補助したり、合格者には報奨金を支給したりすることで、内定者の自律的な学習を後押しします。
このような施策は、企業が社員の成長を積極的にサポートする姿勢を示すことになり、内定者のエンゲージメント向上に繋がります。

入社前から自己投資の習慣を促す効果も期待できます。

個別ケア|一人ひとりの心に寄り添う施策事例

内定者が抱える不安や悩みは一人ひとり異なります。
全員一律のフォローだけでなく、個々の状況に合わせたきめ細やかなケアを行うことで、内定者は深い安心感と信頼感を抱きます。
この目的の施策は、少人数または1対1のコミュニケーションを通じて、パーソナルな関係を築くことに焦点を当てます。

人事担当者との定期的な1on1面談で個別の悩みに対応する

人事担当者と内定者が1対1で対話する1on1面談を定期的に実施する施策は、個別ケアの核となります。
面談の頻度は月1回程度を目安とし、内定者が抱える不安や疑問、就職活動の状況などを丁寧にヒアリングします。
集団の場では話しにくいような個人的な悩みにも寄り添うことで、深い信頼関係を構築できます。

この対話を通じて、企業は個々の内定者の状況を正確に把握し、必要なサポートをタイムリーに提供することが可能です。

SNSやチャットツールで気軽に相談できる窓口を設ける

電話やメールよりも気軽にコミュニケーションが取れるSNSやチャットツールを活用して、内定者専用の相談窓口を設ける施策も有効です。
わざわざ連絡するほどではないけれど、少し気になることといった小さな疑問や不安も、チャット形式であれば気軽に質問しやすくなります。
人事担当者が迅速かつフランクに対応することで、内定者との心理的な距離を縮め、身近な相談相手としての信頼を得ることができます。

内定者専用のオンラインコミュニティで帰属意識を高める

内定者同士や社員が気軽に交流できるオンラインコミュニティを設けるのも効果的なツールです。
SlackやFacebookグループなどを活用し、自己紹介や近況報告、人事からのお知らせなどを共有する場を作ります。
内定者同士が自発的に情報交換をしたり、雑談したりすることで、横のつながりが強化されます。

社員もコミュニティに参加し、質問に答えたりコメントをしたりすることで、組織として歓迎している雰囲気を醸成し、内定者の帰属意識を高めることができます。

内定者のモチベーションを可視化するJTBの「新入社員診断カルテ」

勘や経験に頼ったフォローには限界があります。
JTBコミュニケーションデザインが提供する「新入社員診断カルテ」は、内定者一人ひとりのモチベーションの状態や、仕事に対する価値観を可視化するアセスメントツールです。
内定時と配属後の2回、アンケート形式の診断を実施することで、入社前の期待や不安、そして入社後の変化やギャップを客観的なデータとして把握できます。

この診断結果に基づき、個々の内定者に合わせた最適なフォローアップ施策を立案・実行することが可能となり、より効果的なコミュニケーションを実現します。
新入社員診断カルテについては「新入社員診断カルテ」で詳しく紹介しています。

これは避けたい!内定辞退につながるNGフォロー事例

良かれと思って実施したフォローが、かえって内定者の気持ちを離れさせてしまうこともあります。
ここでは、内定辞退の引き金となりかねない、避けるべきNGフォローの代表的な課題を4つ紹介します。
これらの事例から、内定者の視点に立つことの重要性を再確認し、自社のフォロー体制を見直すきっかけとしてください。

連絡が途絶えがちで「放置されている」と感じさせてしまう

内定を出した後、入社直前までほとんど連絡をしないのは、最も避けるべき課題の一つです。
内定から入社までの期間が空くと、学生は「自分は本当にこの会社に必要とされているのだろうか」「忘れられているのではないか」と不安を感じ、他社の選考を受けたり、内定辞退を考え始めたりします。

適切な頻度で連絡を取り、会社の近況を伝えたり、イベントに招待したりするなど、常に関係性を維持する努力が不可欠です。
放置されているという感覚は、内定者のモチベーションを著しく低下させます。

全員一律の形式的なイベントで参加意欲を削いでしまう

内定者の個性や状況を考慮せず、全員に同じ内容の形式的なイベントへの参加を義務付けるようなフォローは、逆効果になる可能性があります。
特に、内定者が参加するメリットを感じられない、一方的な情報提供ばかりの会は、「やらされ感」が強く、参加意欲を削いでしまいます。
参加が負担に感じられると、企業に対するイメージダウンにも繋がりかねません。

学生が主体的に参加したいと思えるような、双方向性のある魅力的なプログラムを企画する課題があります。

過度な課題や頻繁すぎる連絡で入社前から負担をかける

入社意欲を高めようとするあまり、内定者に過度な課題を課したり、あまりにも頻繁に連絡したりすることもNGです。
内定期間中は、多くの学生が卒業論文や学業で忙しい時期です。

その状況を無視して、重い読書レポートや頻繁な研修参加を求めると、大きな負担となり、入社前に疲弊させてしまいます。
良かれと思ったフォローが、学生のプライベートな時間を過度に奪うことにならないよう、適切な量と頻度を見極める配慮が課題となります。

内定承諾の強要や他社への辞退勧奨で不信感を抱かせる

内定辞退を防ぎたい一心で、内定承諾を急かしたり、他社の選考を辞退するように圧力をかけたりする行為は、学生に深刻な不信感を抱かせます。
いわゆる「オワハラ」と受け取られるような言動は、企業のブランドイメージを大きく損なうだけでなく、SNSなどで情報が拡散されるリスクも伴います。
学生の意思を尊重し、誠実な態度で向き合うことが、最終的に良好な関係を築く上での大前提となる課題です。

内定者フォローを成功に導く5つの重要ポイント

これまで見てきた成功事例やNG事例を踏まえ、内定者フォローを成功させるために押さえておくべき重要性を5つのポイントにまとめました。
これらのポイントを意識して施策を計画・実行することで、フォローの効果を最大化し、内定辞退の防止と入社後の活躍に繋げることができます。

ポイント①:内定から入社まで一貫したコミュニケーション計画を立てる

内定者フォローを成功させるには、場当たり的な対応ではなく、内定時期から入社までを見通した一貫性のあるコミュニケーション計画を立てる方法が不可欠です。
例えば、内定直後は内定者懇親会で歓迎の意を伝え、中間期には定期的な情報提供や面談で関係を維持し、入社直前には研修で具体的な準備を促すなど、時期に応じた適切なアプローチを設計します。

計画的に進めることで、内定者のエンゲージメントを段階的に高めていくことができます。

ポイント②:オンラインと対面の施策を目的別に最適に組み合わせる

オンラインと対面の施策には、それぞれメリットとデメリットがあります。
オンラインは手軽に参加できる反面、深い関係構築には限界があり、対面は一体感を醸成しやすい一方で、時間や場所の制約があります。
成功のためには、これらの特性を理解し、施策の目的に応じて最適な方法を組み合わせることが重要です。

例えば、情報提供はオンライン、関係構築の核となる懇親会は対面で実施するなど、ハイブリッドなアプローチが効果を高めます。

ポイント③:情報提供だけでなく、学生の声を聞く双方向性を重視する

内定者フォローは、企業からの一方的な情報発信の場ではありません。
学生が何を考え、何に不安を感じているのか、その声に耳を傾ける双方向のコミュニケーションが極めて重要です。
アンケートや面談、座談会などを通じて、学生が本音で話せる機会を設け、そこで得られた意見や要望をその後のフォロー施策に反映させていく姿勢が、学生との信頼関係を深めます。

企業の「聞く姿勢」が、学生のエンゲージメントを高める鍵となります。

ポイント④:「あなたを待っている」という個別の歓迎メッセージを伝える

多くの内定者の中から「その他大勢の一人」として扱われるのではなく、「個人として認められ、期待されている」と感じることは、内定者の入社意欲を大きく左右します。
この重要性から、面接官からの手書きメッセージカードや、配属予定部署の先輩からのウェルカムメッセージなど、「あなた個人」に向けた歓迎の気持ちを伝える工夫が効果的です。

一人ひとりを大切にする企業の姿勢は、内定者の心に強く残り、入社への決意を固める後押しとなります。

ポイント⑤:企業のリアルをオープンに伝え、入社後のギャップをなくす

入社後のミスマッチは、早期離職の最大の原因です。
これを防ぐためには、企業の魅力的な側面だけでなく、仕事の厳しさや組織の課題といった「リアル」な情報を、内定期間中にオープンに伝える重要性があります。

良い面も悪い面も正直に伝えることで、学生は納得感を持って入社を決断でき、企業への信頼も深まります。
透明性の高い情報提供は、入社後の定着と活躍の土台を築く上で不可欠な要素です。

内定者フォローの事例に関するよくある質問

ここでは、内定者フォローの事例に関して、人事担当者の方から寄せられることの多い質問とその回答をまとめました。
ユニークな施策のアイデアや、Z世代に響くポイント、オンラインでのコツなど、具体的な疑問にお答えします。

ユニークな内定者フォローの事例にはどのようなものがありますか?

自社の事業内容に関連した体験型イベントや、社会貢献活動などがユニークな施策として挙げられます。
例えば、食品会社が自社農園で収穫体験を行ったり、IT企業が社内ハッカソンに内定者チームを招待したりする事例があります。

これらの施策は、事業への理解を深めると同時に、他社にはない特別な体験を提供し、強い印象を残すことができます。

最近の学生(Z世代)に響く内定者フォローの事例にはどんな特徴がありますか?

Z世代には、SNSを活用したフランクな交流、個人の価値観を尊重する姿勢、キャリア形成への具体的な情報提供が効果的です。
一方的な情報提供よりも、オンライン座談会やチャットでの質疑応答など、双方向のコミュニケーションを重視する施策が好まれます。
また、社会貢献への意識も高いため、企業のSDGsへの取り組みを紹介することも有効です。

オンラインでの内定者フォローを成功させるための事例やコツはありますか?

オンラインでは、少人数のグループワークや雑談会を頻繁に行う施策が有効です。
参加者全員が発言しやすいよう、ファシリテーターが会話を促すのが成功のコツです。
また、チャットツールなどを活用して、イベント時間外でも気軽に質問できる窓口を設ける方法も喜ばれます。

一体感を出すために、オリジナルのバーチャル背景を配布するなどの工夫も効果的です。

貴社の内定者フォローを成功に導くJTBコミュニケーションデザインの強み

JTBコミュニケーションデザインは、長年にわたり人と組織の課題解決を支援してきたノウハウと、JTBグループならではの強みを活かし、貴社の内定者フォローを成功に導きます。
単なるイベントの実施にとどまらない、戦略的で効果の高いソリューションを提供します。
個々のツールの提供から、課題の可視化、施策の実行まで、一気通貫でサポートできるのが私たちの特徴です。
JTBコミュニケーションデザインのソリューションについては「JTBコミュニケーションデザインの提供ソリューション」で詳しく紹介しています。

長年の知見から生まれたオリジナルメソッドで課題を可視化する

当社の強みは、長年のコンサルティング経験から生まれたモチベーションメソッドなどのオリジナルメソッドにあります。
これらを活用した新入社員診断カルテなどのアセスメントツールを用いることで、内定者一人ひとりのモチベーションや不安を客観的に可視化。

勘や経験に頼るのではなく、データに基づいた的確な課題把握と、個々に最適化されたフォロー方法の策定を可能にします。
やる気分析システムMSQについては「やる気分析システムMSQ」で詳しく紹介しています。

課題の把握から解決策の実行まで一気通貫でサポートする

私たちは、課題を分析・可視化するだけでなく、その解決策となる具体的な施策の企画から実行までを一気通貫でサポートします。
例えば、診断結果から「同期との関係構築」が課題と判明した場合、チームビルディングを目的とした研修やワークショップをご提案し、その運営までを担います。

このように、課題の把握から解決までをワンストップで支援できる体制が、実効性の高い内定者フォローを実現する方法です。

イベントのプロが創出する「記憶に残る」感動体験を提供する

JTBグループの一員である当社は、イベントやコミュニケーションのプロフェッショナルです。
そのノウハウを最大限に活かし、内定者の心に深く刻まれる「記憶に残る」体験を創出します。
内定式や懇親会といったイベントを、単なる行事で終わらせるのではなく、企業のビジョンや歓迎の想いが伝わる感動的な場として演出することで、内定者のエンゲージメントを飛躍的に高める効果が期待できます。

まとめ

本記事では、内定者フォローの重要性から、学生の本音に基づいた具体的な成功事例、そして成功に導くためのポイントまでを解説しました。
効果的な内定者フォローの鍵は、画一的な施策ではなく、学生一人ひとりの不安に寄り添い、双方向のコミュニケーションを通じて信頼関係を築くことにあります。
今回紹介した多様な事例を参考に、自社の課題と目的に合った施策を計画的に実行し、未来を担う大切な人材を確実に迎え入れましょう。

Z世代の離職を防止し、
定着率を高めるための3つの施策とは?

少子高齢化で働き手不足が進む中、新卒の早期離職防止は企業の急務です。本資料では、Z世代新入社員が早期退職する3つの理由を整理し、離職を防ぎ定着率を高めるためのコミュニケーションと育成の工夫、3つの具体策、実践の要点をわかりやすく解説します。

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